最高の4集と輝くピーワンと、ちっぽけな俺。
のっけから景気がいい。デカ旗を持つデカい男。
でもここで持ってる旗は自分たちのものじゃないし、みんなの首にはジャラジャラと金メダルがかかっています。もう「物語」は「始まってる」ってワケ──────。
ここのシーンにかなり「P1Harmony」を感じた
聖火ランナージウンくん その首にもたくさんのメダルがかかってます
P1H国の代表選手「JIUNG CHOI」らしい
ここでの歌詞は「I don't need to take the high road」。high roadは倫理的に正しいとされること、みたいな意味があるそうです。正しいことが全てではないと歌ってくれるアイドルがこの世にどれほどいるでしょうか。
ここだけでもみんなにとってピーワンが特別な理由が詰まっています。
このセット最高だと思う
何度か見るうちにこのヌグセヨマン(誰ですかマン)がかなりキーマン(どんだけMan使う?)な気がしてやまないのです。
見た目だけだ判断すると白塗りで怖いし全体的に浮いてるし、「ふさわしくない」ような場で演奏をおこなっているように見えますが、これこそ「I don't need to take high road」であり「this is my rhythm」であり「感じるまま」であるのかなと思っています。
一見「浮いてる」彼自身がこの歌を体現するキーマンであるような、そんな魅力を感じます。
あとコイツ後半いないし。
後半は、自分らしさを取り戻したピーワンハーモニーがいる。
ということは…?みたいなね!
聖火は燃え盛り、彼らが国家代表を務める国の国旗が掲げられ、空には平和の象徴であるハトが飛び交っています。統制の取れた光景です。「力を持つ者」が6人いる、そんな印象も個人的には受けました。
逆に言えば、ここの場面で彼らを象徴するのはその彼らに付随する「力」だったり「権力」だったり、なのかもしれないですね。
競技パートも彼らのその「国家代表」としての面を表しているように見えました。
コインランドリーパートは知らん。夜のコインランドリーっていいよね。
と言いましたが、やっぱりコインランドリーパートもちゃんと意味があると思った(当たり前)(お前の頭が弱いだけ)ので、追記します。
ここのソプちゃんのラップ、マジバチに好き…
コインランドリーは当然ですが物凄い数の洗濯機があって、それらはただ課せられた任務である洗濯をこなします。当たり前だけど。
それは、ただ課せられた任務である競技に取り組むピーワンくんにも言えるように思います。やりたい競技なのか、それで何かを成し遂げたいのか、という描写が一切ないまま進むこの大会において、今のピーワンハーモニーくんたちはここにある洗濯機と同じなのではないかな。
ジョンソプがラップをしながらコインランドリーをぐるぐる回り、それにみんな従って行進するシーン。
最後の屋上のシーンと対比すると、最後のシーンではみんな思い思いの方に向かって走ったり歩いたりしていたけどここではみんな先頭のジョンソプに着いて行っています。
多分ここは深読みしすぎな気がするので多くは語りませんが、同じ動きをする機械しかない場所で自由に見えてやっぱり同じ動きをしているというのは少し皮肉かかってて面白いですね。
みんなでテレビを見るシーン。
テレビって今私たちの年代だと見る人は少ないかもしれない(ケータイから情報を得る人の方が多い)ですが、やっぱり大きくて強い情報源だと思います。
私もおばあちゃんに「テレビで言ってたんだけど〜」みたいな話をされることがよくあるし、私自身テレビで見たケーキ屋さんに行ってみる、なんてこともしますし。
そういう、なんていうのか「大きい情報源」をただ見ているピーワンハーモニー達っていうのは、受動的に生きているさまを示しているように思えます。提供されるものをただ「そうなのか」と受け入れるだけ。
テレビ画面にはテオとともに「JUST DO IT LIKE THIS」というNIKEみたいな文言が浮かんでいます。
「ただこうしろ」という意味に取れるこの言葉は、テレビという媒体に映し出されるには少し危ういものに思います。受動的な人は、考えることもせずその言葉に前ならえの姿勢をとってしまうから。
だからこそジウンくんはここでテレビを消したのかなと思います。
自分らしく生きるためには、自分で考えて動かないといけないから。
それにしてもこのジウンくんの佇まい、好きだ……
衣装マジで最高だな……何回見ても新鮮に最高…見るたびに記憶がなくなっているような気もするし…
後ろの横断幕あんま読めなかったけど多分この五輪的な大会名っぽい。まだ国旗と聖火の下で踊る彼らは、ただそこに「属する」ことを象徴しているような感じがします。
ここカートのデコり方細かく見せて欲しい
手前のマンネちゃんズ可愛すぎて俺が審判なら問答無用で勝たせてたと思う
テオ、脚、速。
この後の競技パートも全部良いよね
個人的にはやっぱ新世界のオタクだからドローンシューティングがアツかった 卓越な狙撃手、テオ
マリカみたいでかわいい マンネズがワンツーフィニッシュなのもかわいい
深読みオタクだから、コインはお金を表してたりしちゃうのかなーとも思ったりしちゃう。
さあ!!!!!!!!!!!!!!!!
こっからよ!!!!!!!!このMVのアツいところ!!!!!!!!!!!!!!!!
まずここで国旗が燃やされます。たまんねえな…
ブルノリヤだよ…燃やせ燃やせ…
燃え盛る自国の国旗に見向きもせず、かけられたメダルにも興味を示さず。
ここの歌詞は「勝手に書き下ろす 好きなように作っていく 真っ白な紙を自分だけの色で埋めていく」なんですね。(合ってるかな わからん そんな感じだった)
かけられた賞賛やもらった権力の象徴であるメダル。「国家代表である」ということ。自分たち自身ではなくただそのように自分を説明されてしまうことがどれほど「自分らしくない」ことか。(上手く言えないな〜!自分の言語能力のなさにイライラする!)
まさにこのシーンにこの歌詞はピッタリだと思ったし、これから変わる前段階であることがここでハッキリ分かって胸が高鳴りました。
ここ私的サビシーン。
メダルを引きちぎるところで雄叫びを上げた。そう!!!そうなんだよ!!!!!!!!
ここの歌詞は「nothing can hold me back」何も自分を抑えられやしない、みたいな意味ですね。多分。
この歌詞に合わせてメダルを取るのはすごく意味深く美しいと思いました。
なにかを成し遂げる時欲しいのは、賞賛でも名誉でも権力でもきっとなくて。ただ「そうしたかった自分」がいることと「出来た自分」がいるだけなんだと思うんです。
何かを成し遂げた時得られる賞賛は名誉は副産物であるはずなのに、みんなその副産物で自分の素晴らしさを証明しようとする。世界はその副産物で、その人の価値を勝手に決める。
何かで結果を出して有名になることで、「自分自身」ではなくその結果による修飾語のついた自分になり、それは「自分自身」の人生において大きく重い足枷になります。そういう、俗っぽい言い方をすると「有名税」のようなものなのかな、その足枷に目を向けた素敵なシーンだと思います。
そのあとに続く「I'll just goin' my way」これからもただ自分の道を行く 「I'm flyin' higher once again」またさらに高く飛ぶ という歌詞も、賞賛や名誉のためでなくただ自分のためにそうする、という信念がヒシヒシと感じられます。
みんな大好きデカ旗ハーモニーの時間だよ〜
ソウルくんの腹は本当にすみません わざとじゃない
デケ〜旗マジで嬉しいな〜
旗と扇子はなんぼあっても良いから…
ここも個人的にかなりグッときたシーンです
各々が自分の旗を掲げて、「国家代表」としてではなくただの個人として生きていることが伝わりますし、何より最初に走っていたレーンとは逆走になっていることに強いメッセージ性を感じました。あとカートを押してないのもいい。
本当は押したくなかったかもしれないし、乗りたくなかったかもしれない。自分の脚で戦いたかったかもしれないし、そもそも争いたくなかったかもしれない。
彼らの敵は信念を共にする者ではなく、彼らに不都合を押し付ける世界そのものだから。
なんて色々考えちゃうね。思春期だから。成人してるけど。
コインがもしかしたらお金や資産を表してないかなーと思っていたので、ここでばら撒かれるような発散されるような?とにかく無くなっていく(消えていく)描写も面白かったしこれは入れてくれて有難いなと思いました。
お金を得ることやそれにより社会的地位が向上することも、「自分らしさ」とは関係のないものだと思うから。
ここ綺麗で最高だわ ブチ上がりだわ
ドローンシューティングの時に出てきたブロック?宝石?みたいなヤツ。結果や名声を表してたらおもしろいなーと思います。
で、最後。
前半とは打って変わって何もない屋上と、向かってくるダンサーさんたち。を、パンチ!
肩書きや自分の修飾語がなくなったことを表していそうなシンプルな屋上と、それがなくなったことによるナメられやら反発やら何やらを表現していそうなダンサーさんたち。なんでこう思うかというと、華やかな屋上ではダンサーさんたちが普通に横で踊ってくれてたからです。肩書きに付き従っていた、みたいな描写だと面白いな。
で、何もなくなった屋上で。
彼らは自由に、自分の信念を掲げて走り回るのです!
マジで良いMVだ…マジで…
全体的に色味が明るいのも夏のカムバって感じで良いですし、まあ何にせよスタイリングが最最の高。ほんとにFNCの仕事だと思う?俺は思わない。
歌は正直収録曲の方が好きだったりしますが、過去一で好きなMVですしこれが評価されない世界なんて滅びてしまえ‼️くらいには思っています。
まだ平均年齢が20歳にもなっていないような子たちなのに、大人の思惑や傀儡感のようなものを一切感じないことに毎度毎度驚きを隠せません。
「自分らしく生きろ」
ある意味当たり前のメッセージであり、もう使い古されたようなテーマではありつつもここまで解像度の高い伝え方ができるグループが一体この世のどこにいるでしょうか。そして、ここまでの説得力を持って伝えられるグループが、ピーワンハーモニー以外に果たして存在するでしょうか?
君たちの本音を聞かせて、ということの傲慢さも自惚れも重く理解しつつ、6人が何を思ってどう生きたいのか、どう生きて何を伝えたいのか、この先も知りたくてどうしようもない。
早く世界に見つかって欲しい。早く評価されて欲しい。早く早く、こんなにすごい子たちがいるんだよ。という思いがより強くなりましたが、その気持ちはこのMVでいう「メダル」にあたるものかもしれないとも思います。
彼らの信念が、他の何者にも世界の何にも曲げられてしまわないように。
美しい信念が、これからもただ美しくあり続けられるよう。
いついかなる時も自分の推し方を再確認しながら永遠にピースでいたいな、と思えた2022年7月20日でした。